押出成型プロファイル

 

ガラスファイバーはプロファイル成型品をより安定させます。

業界の推定では、EPDM の年間生産量の約25%は、自動車業界で使用するウェザーストリップ向けプロファイル成型品です。年間おおよそ 250,000 トンになります。このようなプロファイル成型品は通常、トランク、フロントガラス、窓やドア等、自動車の開放部周囲のシーリングとして使用されます。

設計が適切である場合、プロファイルは適切に取り付けられ、天候の影響を受けることなく、ノイズの伝達を抑え、通気や振動を防ぎ、車両内の快適さを損ねることを防止します。

これらのプロファイル成型品は連続押出加工により生産されます。コストを抑える上で重要な要素の1つは、押出ラインをできるかぎり高速稼働させ、無駄を省くことです。

各生産ラインはおおよそ50mで、さまざまなプロセスを含んでいる場合があります。まずゴムは押出成型され、シーリング力を改善するため金属部品とあわせて成型される場合もあります。次に、加硫工程、表面処理、接着ブラッシング、フロック加工および接着硬化などの工程があります。

製品不良廃棄は産業において大きな課題です。その課題の一部は外観にあります。自動車メーカーは、自社製品が顧客にとって完璧に見えるのかを気にかけており、プロファイルは外観上目立つため、表面仕上げはほぼ完璧にする必要があります。次の課題はコストです。プロファイルがさまざまなプロセスを通過するため、時間とコストの無駄を生じないように、不良廃棄処理する材料が以降の工程に進まないよう、問題を早期に特定する必要があります。 

ほぼ伸びの発生しないグラスコードをプロファイルに使用すると、生産中の能力が改善され、最小コストで不良廃棄率を抑えることができます。

グラスコードはゴム中での使用のため作成されます。フィラメントは、硬化される前に、レゾシン/ホルマリン/ラテックス (RFL)処理され、処理されたフィラメント繊維を集束しコードになります。

一般的にフィラメント径10umのガラス繊維が約1600集束されています。このプロセスでは個々のガラス繊維がゴムとの優れた接着性を実現するよう、グラスコードにプライマーをディップ処理します。

同期タイミングベルトの高い要求条件に対応可能な高機能コードや、その他用途に応じて、EPDM、SBR、CR および他のゴムコンパウンドに対応できるようにゴムラテックスを調整したプライマーを選択することができます。

コードを集束し、最終の撚り加工を行い一体のコード構造が完成します。プロファイル向けの一般的なグラスコードの直径は 0.5mm 以下となります。この小径のストランドには25㎏の破断特性があり、線形密度（番手）は 400 tex (g/km) となります。グラスコードはプロファイル成型品に対し、メートル当たり約 €0.003 ～ €0.004 のコストとなりますが、このコストは製品不良廃棄量の削減とすることで相殺されます。

NGF は1ボビンあたり最大 10kg のコードの提供が可能で、ボビン交換あたり 23,000m の生産に十分な量です。

コードは、EPDM が成型機から押し出されるときに適正に配置されるように、クロスヘッド押出機を通過します。加熱された未硬化の EPDM は非常に柔らかく、ラインの精度が高くない場合、伸びたりたわむ場合があります。

グラスコードは伸びることがないため、ゴムプロファイルを幾何形状歪めることなく、テンションを保つのに使用することができます。

加硫中に温度が上昇しその後冷却すると、通常のプロファイルは歪められるか、膨張する場合があります。ガラス繊維を使用すると、プロファイルの長さが大幅に変化することはありません。

プロセスでの最終的なメリットは、プロファイルの長さカットの際、グラスコードが延伸を防ぎます。その結果、保管中の収縮がなくカット長が一定に維持されます。

ほぼすべてのプロファイルは、車両への取付中に延伸します。これらのプロファイルのほとんどは、製造中に、ドアの寸法と一致しています。そのため、プロファイルの一部が延伸すると、取付中に歪んだり、変形する場合があります。この結果、プロファイルは不良廃棄となるか、取り付けた後、初期の耐候性、防風性、防音性が徐々に損なわれていきます。しかし、グラスコードを使用したプロファイルは取付中にどのように扱っても、大きく変形することはありません。

自動車および建築用途でのゴム、シリコンおよび熱可塑性プラスチックの押出成型プロファイル製品や、ゴムホースおよびケーブル被覆向けのグラスコード製品を取りそろえています。

グラスファイバーの重要な機能: